恋愛・結婚運について、本来の推命学ではどのように判断すればよいのでしょうか?
ちまたの間違いだらけの四柱推命理論では、お互いに干合・支合すれば相性が良いなどという雑な事が言われていますが、これは最悪の相性診断です。
基本的に「干合」は良い作用はしません。確かに干合し合う十干同士は惹き合って癒着が生じますが、それは「腐れ縁」になりやすい引き合いの作用でしかなく、推命学的にみて悪い相性の相手ともなかなか離れ難いという厄介な腐れ縁や癒着のほうが生じるリスクが大です。
本来の推命学では、お互いに運勢的に助け合いや補い合いが可能かどうか?今後の後天運がどのような推移となっていくか?という主に2つの視点から、相性の良し悪し(結婚運)を診断します。
一例として、最近ニュースになっている芸能人カップルを見てみましょう。
有村架純さんの命式
有村架純さんの命式は、寅月に生まれ(=月令を得ている)身旺の乙木さんです。月干に甲木があり、非常に努力家で向上心が強くストイックに頑張られる方なのでしょう。
出生時刻が不明ですが、丙子・壬午・癸未あたりの時刻ならば、水星と火星が命式内に2つとも揃う形となるため非常に良いでしょう。実際にそのような星が入っている可能性が高いのではないかと思います。
乙木はつる性の草花(アサガオやクレマチスのような)とても繊細でデリケートな十干であり、傷つかないよう枯れないように注意しながら、日照がよく当たって綺麗な花を咲かせることを喜びます。
水星が皆無だと枯れてしまう恐れがあり、一方で、火星が皆無だと日照条件が悪くて綺麗に花が咲いてくれません。
しかし、推命学において水星と火星はまったく両極端の星であり、同時にバランスを取ることは大変難しいものです。だいたいはどちらかが強すぎたり、どちらかが欠落しているケースが多いと言えます。
この命式には、年柱に癸水があって水星の潤いがある程度あります。綺麗に花を咲かせて喜ばれる=人気が爆発するための残る条件が、火星が到来することですが、
16才から丙火・丁火で巡ってきて、現在は丁巳の専旺干支ですから人気絶頂運となっていることが分かるでしょう。次の大運に変わるまでは、あと4年弱は好調運が続くはずです。
高橋海人さんの命式
お相手のキンプリ高橋海人さんも、同じ乙木であり、しかも生まれた季節も同じ春月(寅卯)です。
こちらの命式は、丁火はあっても三柱にまったく水星がありません。
いくら身旺といっても、植物である乙木は、水星が皆無で火・土・金ばかりが多ければ枯死する危険性があります。(この辺りは単純な扶抑用神論を超える視点が必要です)
幸い50才ぐらいまでは後天運で水星が切れずに巡ってきますから、今すぐ水切れを起こす心配は当分のところは無いでしょう。
とすれば、必要な星(用神)は48才までは丙火の日照条件です。時柱不明なのですが、三柱ではあまり火星が強くありません。
月干に丁火があるのは良いのですが、その力量が乏しいのが難点です。出生時刻がお昼ごろ(巳午未の時刻)であればラッキーです。
この命式&大運から考えると、今後芸能界でどのぐらい人気が出て成功するかどうか=大輪の花を咲かせて皆に愛されるかどうかを火星の強弱が握っています。
大運上では水星が強すぎて、火星が弱いわけですから、時柱に巳午未の火星が無ければ、さほど人気爆発とは行かないのではないかという気がします。ただ、土や金によって傷つけられる悪運ではないので、人気爆発とは言わないまでも、ゆるゆるとタレント活動は続いていくのではないでしょうか。
似た者同士(交友関係)による恋愛結婚型
推命学的には、男女の恋愛・結婚にはさまざまなパターンがあるのですが、このお2人は「気が合うお友達関係」から意気投合して、似た者同士で、価値観が似ている者同士による「恋愛結婚」となっているパターンの典型例です。
同じ季節(春)生まれ、しかも同じ乙木ですから、お友達として意気投合しやすく感性やフィーリングが近いので親和性が生じやすい関係です。
実際に多くの方を鑑定すると、恋愛結婚したご夫婦にはこのような「同じ季節生まれの結びつき」が多く見受けられます。春生まれ同士、夏生まれ同士、冬生まれ同士などですね。
こういうカップルは似た者同士でフィーリングが一致しやすいので、確かに親和性はあるのですが・・
同じ季節に生まれている者は、良くも悪くも似た者同士なので、星の偏り方も似ています。「欠けている要素」の補い合いが一方でできにくい関係とも言えるのです。
なので、最初は友達から始まって意気投合しつつ、恋愛結婚までスムーズに進むのですが、その後の結婚生活において、どちらかの後天運が急激に悪くなっていき、お互いに支え合うことが難しくなってくれば破綻するケースもしばしば見られます。足りない要素(用神)の融通や補い合い・支え合いができにくいという難点があるのです。
実は、推命学的な視点からみた「良い相性のお相手」とは、同じ季節には生まれていない=自分に足りない用神の星を多く補ってくれる人のほうなのです。
これは恋愛結婚だけに当てはまることではありません。
仲の良い友人グループやまわりの知人友人を見渡してみて下さい。自分と同じ季節に生まれた人ばかりで仲良しグループを作っていませんか?
命式内に多すぎる星=「悪神」として命式を偏らせて歪ませている数の多い星に無意識に引っ張られ、その星ばかりを使おうする傾向が誰しもあります。
なので、自分と似ていて感性が合う、フィーリングが合って惹きあう相手というのは、だいたいは同じ季節に生まれていて星の偏りが似ている人物になりやすいのです。
こういう関係は、確かに気を使わない気楽な関係ですが、自分の欠けている要素を気付かせてくれて補い合いができる関係とは違います。
自分の持っていない星、命式に欠落している用神の星を多く持っている人は、おおむね違う季節に生まれている人になるわけですが、そうしたお相手は感性もフィーリングもかなり自分とは異なります。
そうした正反対の方と、自然と引き合うような親和性はそう強くはありません。お互いに歩み合って理解し合うまでの努力が必要となります。
有村架純さんの5年後が心配
有村架純さんと高橋海人さんの場合は、典型的な似た者同士による恋愛パターンになるわけですが、これもお互いの運勢が良いうちは全く問題がありません。意気投合してうまくいくでしょう。
しかし、問題はお互いの後天運が今後悪くなっていった時に支え合いができるかどうかです。支え合いができなくなり両方ともが潰れたり、すれ違いが多くなって別れてしまうケースもあります。
高橋海人さんの方は・・・50代に入るまではそんなに大変な運勢は巡ってこないのですが、有村架純さんは次の大運(36才)から運勢が急降下する見込みです。
35才までは丙火用神でしたが、36才から癸水用神に変わっていきます。このように人生の途中で「用神」が急に切り替わるような命式も稀に存在します。
ですので、おそらく5年間ぐらいは問題なく交際はスムーズに進むと思いますが、有村さんが36才になる前後から障害が出始める可能性があるかなと思います。その時に高橋海人さんが支えてあげられるかどうかが試されるでしょう。
実は、高橋さんの命式のほうも50才以降の大運の巡りが、有村さんと非常に似ていて運勢急降下に突入していきます。
そうした遠い先々のことまで考えたならば、お相手には水星を多く持っている人や冬生まれの方のほうが人生計画的にはベターなのかもしれませんね。
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