今現在たいへんな勢いで繁栄発展している隆盛運の人物がいたとして、その方が引き続き5年後も10年後も同じ状態で繁栄し続けているとは断言できません。
誰の人生にも栄枯盛衰が巡ってきます。マクロ的に見れば約 5~10年ごとに後天運を支配する大運の星は刻刻と変化していきます。
推命学の正しい物差しで測れば、人生のどの時期が隆盛期(順風)になり、どの時期が困難な時期(逆境期)になるのかについて、かなりの精度で予測が立てられます。
多くの場合そうした不遇や困難な事象は、本人とは無関係に「外から勝手に飛んでくる」ようなものではなく、何らかの本人自身の行動が原因・引き金となって発生します。これが命式における悪神の誘導作用です。
ゆえに、あらかじめどのような困難や試練が訪れやすいのかを事前に把握していれば、その対策や準備も立てやすいでしょう。このように、何事も「先ずれば制す」「転ばぬ先の杖」だというのが「推命学の鑑定指針」です。
自分自身の原命式の癖と今後の運勢推移傾向をよく熟知した上で、どのような改善努力をしていくべきなのか?をなるべく人生の早い段階(対応が十分に取れる年齢)で知っておいてほしいものです。
運勢急降下でスランプ期に突入目前
さて、今まさに絶頂期の「時の人」に大谷翔平氏がいます。以前に記事を書いていたのですが、前の記事が消えてしまったので改めてUPしておきましょう。
壬日夏月の生まれですから、出生時刻が分かりませんが、命式自体はおそらく身弱寄りでしょう。用神は金水の星となります。
この命式の良さは、月干に「用神の庚金」がある点でしょう。
この位置に用神がピンポイントで入ってくいる人は、早くから世に出やすく社会運がスムーズとなりやすい傾向があります。
ただし、この庚は力量が弱いのが難点です。
明確な開運作用をするには、ずっと強化されなくてはなりませんが、ちょうど庚金を強める大運が10~20代に巡ってきていました。申酉金の大運が巡ってきたことで、足りなかった「星の力量」がピッタリと埋められて無双状態に入ったのでしょう。その絶好調状態が20年間ずっと続いたのです。
しかし、そのような絶頂期が一生永遠に続くわけではありません。20年間続いただけでも十分稀有だったと思います。
次の甲戌運はかなりの落差が訪れる大変な運勢となります。スランプ期到来です。
すでに2024年夏に30才に突入しましたから、今後はこれまでのような大活躍はなかなか難しくなるだろうと予想しています。
申酉の金星が去ってしまい「戌」は命式内の午と「火局半会」して火と土を強めます。壬水は弱体化して流れが滞りがちになります。
アスリートである大谷さんにとって、甲戌の大運でまず最初に注意しないといけないことは「怪我のアクシデント」です。(本人の不注意によるうっかりケガなど)
大運では、先に天干の「甲木の食傷」から作用が始まります。これが「運勢の入り口」を形成するのです。
そして、最終的な物事の結果・帰結を締めくくるのが大運地支の「戌」です。つまり、甲→戌へという事象変化の流れを読んでいかなくてはなりません。(このあたりの詳細な大運解読法については基礎理論クラスの中盤にお教えしています)
そして、大運の区切りはいちおう〇才とはなっていますが、そんなにキッチリとデジタルな区切りで明確に切り替わるものではありません。意外とアナログ方式で少しずつ次の大運に変化していきます。
だいたい次の大運に突入する3年前ぐらいから「次の運勢の予兆」が出始めます。
それは、南海上にあって遠く離れている台風からの土用波も、日本の海水浴場に届いてくることに似ています。何回かに1度のタイミングで「予想を超える大波」が到達するのが土用波です。まだ安全だと思ってうっかりしていると足元を掬われます。
実際に、昨今の大谷さんの身に公私共々発生した事象を見れば、怪我が多発したり、信頼していた通訳に騙されて大金を失ったり、といった災難が発生し始めていることが分かるでしょう。
このようにして、明確に「次の大運」に入るよりも先に予兆現象はポツポツと出始めます。
ということは、悪い大運(運勢)に入った後でようやく気付いてジタバタしても「時すでに遅し」だということです。遅くとも次の大運に入る「3年前まで」には対策・準備を完了しておくべきなのです。
次の大運に入る3~5年ぐらい前までに、必要な対策や自助努力をしっかり行っていれば、本来生じてくる災いを「10」とした時に、それを「2~3」ぐらいまで軽減できる可能性があります。
しかし、1年前や2年前に気付いた時は、もう残された時間はわずかしかなく、確率論的にも避けたり軽減することはかなり難しくなります。「転ばぬ先の杖」「先ずれば制す」ということが推命学の鉄則なのです。
水の身旺~田中真美子さんの命式
さて、大谷翔平さんがご結婚されたお相手はどのような相性なのでしょうか?
壬日で冬月生まれ、水星が非常に強い身旺の命式です。
大谷氏の「足りない用神」のうちの1つを持ってくれています。
特に大谷氏から見ると、一緒にいて気持ちが落ち着く・安らぐといった印象が強いのでしょう。
(結婚などの「相性論」については以下の記事を参考に)
命式を見た感じでは、奥様は非常に賢くてしっかり者でいらっしゃるので、どちらかと言うと大谷さんが尻に敷かれて、奥様が主導権を発揮されるのではないかと思います。
かなりの身旺ですから、専業主婦で一日中家の中にいるという感じはしませんね。何かご自身も手に職を持って自立した活動をなさるのではないでしょうか。
大谷氏の今後10年の大運はスランプ運であっても、この奥様の助力が得られるのであれば何とか通り抜けていかれるのではないかなと思います。