今回は壬癸日の身弱さんの手助けになりやすいパワーストーンを考察してみましょう。
壬癸水が身弱になりやすいのは主に夏月と春月です。
夏の炎熱が強すぎて蒸発したり、強土に塞がれたり、多すぎる春の樹木に吸い上げられたりすることで身弱の命式となります。主に金・水の星を使って助けていくわけですが、
このような壬癸水の身弱さんに手助けになりやすいパワーストーンは何でしょうか?
庚申金の星を使って助けていくと考えるならば、前回の庚辛金の身弱さんと同じ系統の石が使えるでしょう。
ヘマタイト(ヘマタイトインクォーツ)、ルチルクォーツなどの金属鉱物系のパワーストーンです。前回の記事を参照してください。
理性的に冷静に考えさせ「意思」を明確にさせる青い石
それ以外では、第3の目(サードアイ:第6チャクラ)を活性する濃いブルー系が合っています。
主軸にしていきたい石がソーダライトです。
ソーダライト(方ソーダ石)は「集中力・意志力」を強くしてブレないように基軸をしっかりさせる効果が強い石です。ソーダライトも比較的安価な石で入手しやすいです。
身弱の壬癸水さんは、水星本来の「智」の働きが妨害されてしまいがちで、冷静に思慮深く物事を考えることが不得意です。むしろ「智」が浅薄になりやすいのです。
先までよく考えて行動するという計画性・先見性が欠落していて、その場その場の雰囲気で熱に浮かれたようにフラフラと動き回って消耗していく傾向があります。
落ち着いて冷静に物事を思慮深く考えられるように、さらに集中力・判断力を増してフラフラと浮遊しないように自分の軸をしっかりと持たせる必要があります。ソーダライトはそのために適任です。
別名「ダイエット・ストーン」とも呼ばれますが、それは1つの目標(=痩せること)にしっかり照準を合わせて、目的達成のための意志を強化し、必要なものと必要でないものを冷静に断ち切る判断力を増す作用からでしょう。
ソーダライトと似た働きをする類似の石にカイヤナイト(藍晶石)があります。
1つの目的に意志・知性を集中させるという「指向性」がさらに特化しています。ソーダライトよりは少し希少で高価になります。
何かの専門的な資格取得を目指しているとか、目標を定めて一心不乱に努力を継続していきたい壬癸水の身弱さんには非常にサポートになりやすい石でしょう。研究職の人にも向いています。
ただし、ソーダライトやカイヤナイトの「強力な指向性」が過剰に働きすぎるとかえって「視野が狭い」「物事の見方が偏ってしまう」という弊害が出てくるかもしれません。(その場合は、次で説明するソーマ・チャクラを活性化する紫系の石を同時に併用しましょう)
これ以外にも、前回紹介したアイオライト(激情を沈静化する石)も向いていますし、試練による人格成長を促す石であるラピスラズリも必死で努力する覚悟があるなら可です。ラピスラズリは非常に強力な石で、第6チャクラを活性化する力はソーダライトやカイヤナイトよりも遥かに強烈です。
また青い石系の頂点をなすサファイアも思慮深く冷静にさせ判断力を研ぎ澄ます強力な石ですが、なにせジュエリーですから高額すぎてパワーストーン向きではありません。
ちなみに、ジュエリー指輪は「石の全面が金属で覆われてしまっている」ことで石の波動が遮断されてしまってパワーストーン的効果があまり発揮できないツールだと思ってください。
パワーストーンで用いるものは、なるべく剥き出しで「肌身に接する」ことが条件です。質量とエネルギーは比例しますから、なるべく多い個数(重量)あったほうが効果が強いはずです。
とすれば、石をタンデム配列に(直列で)数珠繋ぎにするブレスレットは、個数・質量も稼げて、肌身に直接触れるという最適条件を揃えています。
金属には多かれ少なかれアンテナ効果やシールド効果があり、石を金属で覆ってしまうとシールド効果によって石の波動を遮断する力が働きます。
遮蔽シールド効果が最も強い金属がアルミです。アルミホイルで包んでしまうと、全ての石の波動(人間の放つオーラも携帯の電磁波さえも)が遮断されます。
視野を広げて多角的な気付きを促す紫色の石
視野を広げたり、多角的な視点から物事を考えられる柔軟性を持たせるためには、
第6.5チャクラとでも呼ぶべき(第6と第7チャクラの中間を繋ぐ役割をもつ)「ソーマのチャクラ」を活性化する必要があります。
ソーマ・チャクラに対応しているものが紫色パープル系の石です。
代表的なものがアメジスト(紫水晶)です。アメジストは有名で美しい石ですが、人によって合う合わないがはっきりしている石です。
合わないと感じる人はアメジスト以外の紫色の石を試してみましょう。チャロアイト、スギライト、フローライト、タンザナイトなどです。(紫スギライト、タンザナイトは希少石で非常に高価です)
こうした濃いブルーやパープル系の石は、精神面に働きかけて冷静にして感情の昂ぶりを沈静化する作用も併せ持っているので、普段イライラしやすかったり冷静さが欠如しやすい人はお試し下さい。
土が多すぎて水が塞がれたり停滞するタイプ(濁壬型も含めて)の人は、悪神の土星が悪さをして、非常に頑固で融通が利かなくなる偏固したマインドになりやすくなります。変な価値観や偏った思考回路や強烈な固定観念に呪縛されているかもしれません。
こうした土による滞りや偏固さを解消して、流れを良くして精神・思考の柔軟性を取り戻させるために、青・紫系のフローライト(蛍石)がお薦めです。
固定観念を解きほぐして柔らかアタマになるように作用します。
また、汚泥による濁りを除去する、精神の不純物やオーラの濁りを去るという「浄化力」が優れているシュンガイトを併用すると良いでしょう。
ちなみに、これら青~紫の石は第6チャクラ以上の上部チャクラにだけ働く石で、それ以外には一切働きません。
同時に第0チャクラ(アースチャクラ・足裏)を活性化して、地に足を付けて現実化させるグラウンディング作用を持った黒系の石を必ず併用するようにして下さい。
上部チャクラだけが開いていて、下部チャクラの方が全くお粗末であれば、単なる脳内妄想や夢想にしかなりません。
パワーストーン使用に適さない石もあります
ちなみに、有名ではあるがパワーストーンとしては効果がイマイチな石が幾つか存在します。
トパーズ、オパール、翡翠(ひすい)、オニキス、ターコイズ(トルコ石)、オブシディアン(黒曜石)、スピネルです。
オパールは石としての力が微弱で不安定すぎるので、パワーストーンとしての効果が期待薄です。オパールは、二酸化ケイ素が大量の水を含んで固まったもので、その大半が水分です。
なので、他の鉱石に比べると波動が著しく弱いそうです。パール(真珠)やコーラル(珊瑚)などの有機物にも同じことが当てはまるようです。
オニキスは力がそもそも微弱なのと、世に流通している石の大半が「染め粉」で黒くしている人工石が多いので、性能的にも信頼できません。(結局は染め粉の波動ということになります)
トパーズと翡翠はパワー自体は強力な石ですが、チャクラへの働き方が「急激・刺激的」すぎたり、色彩を無視したイレギュラーな働き方をするので「高価なわりに使いづらい石」です。
スピネルはアクセサリーでよく使われる石ですが、石自体のパワーが微弱でパワーストーンとしての使用にはあまり適しません。
ターコイズ(トルコ石)は有名で美しい石ですが、こちらもパワーストーン的な効果(チャクラを活性する力自体)が微弱すぎて、値段と効果が釣り合わないそうです。
オブシディアンはかなり癖が強い石で、素人があまり手を出さない方が無難でしょう。
また「誕生石」は全く占星術的にも根拠がありません。業者が販売促進のために考え出したシステムに過ぎないので無視して下さって構いません。バレンタインデーのチョコ、土用の丑の日のウナギと同じようなものです。
ちなみに、色の効果だけみれば、何もパワーストーンでなくても良いのでは?と思う方もおられるでしょう。
例えば、ラッキーカラーの服を着たり、カーテンやインテリアに色を取り入れるのとどう違うのでしょうか?(これはこれで心理的な影響力は十分あると思いますが)
物体の放つ見えないエネルギーを感じ取れるスピリチュアル系の人に言わせると、同じような色彩を持つ様々な物体のうち、パワーストーンの放つ波動はやはり特殊・別格なんだそうです。
パワーストーンは、その色の波動や周波数だけに「純粋化されている特殊な結晶体」と言ってよいそうです。他に似ている代替品はあまり見当たらないとのこと。
その理由としては、①単一に近い元素の集合体である、②長い年月を掛けて地球のエネルギーを蓄えている、②物質としての密度が高くエネルギーが凝縮されている、という3点が考えられるようです。
例えば、青い紙や布と、青いパワーストーンは、どちらも第6チャクラに関連するエネルギーを少なからず放ってはいますが、その波動の強さは全く比較にならないそうです。
ちなみに、青い紙・布の「青」は染めている染料に由来しています。ということは、その色の波動はその物体の持っている固有性質ではなく、染料自体の波動に由来することになります。
身旺さんは「第4チャクラ」の「愛の循環」を活性化しよう
ちなみに、おおむね「身弱の命式」を中心に考察していますが、「身旺の人」には一般的にどのようなパワーストーンが適しているのでしょうか?
身旺の人は、自己中心的になり、他人を踏みつけてでも自我を通しやすい傾向があります。いわゆるジャイアン型人間です。「お前のものは俺のもの」になりやすい。
強欲や自己中心性を抑えつつ、自分の利得ばかりを考えるのではなく、全く利害関係の無い第3者(他者や社会)のために進んで奉仕・親切にすることを常に意識していかなくてはバランスが取れません。
そのような意識を強く持たせるために「慈愛」を司る「第4チャクラ」全体を活性化していく必要があります。
前回の記事でも書きましたが、第4チャクラの内部構造をより詳細に分析すると
・下部にある「ハートシード」=愛情の受け容れ
・中心に占める「ディープハート」=愛情を育み・蓄える本体
・上部にある「ハイハート」=他者に愛情を注ぐ、という3つの領域に分割されます。
「シード」に対応するのが、ピンク色=ローズクォーツ、ロードクロサイト(インカローズ)
「ディープ」に対応するのが、緑色=アベンチュリン、クリソプレーズなど緑系全般
「ハイハート」は、薄ピンク~薄オレンジ=クンツァイト、カコクセナイト等
身旺の方は総じて、グリーン系やピンク系のストーンが適しているでしょう。
愛情を他者に注いでいくハイハート、愛情を育むディープハートの2か所が不活性になってくると、非常にケチになり、損得だけで動く打算的な人間性になります。
実際に「身旺の人」はそのような性格傾向の方が非常に多いです。
第4チャクラが不活性になってくると、性格的にひねくれ者になりやすいです。
愛情の受け容れ、育み、他者への信頼感、愛情の供給が阻害されているので、常に他人を疑って掛かったり、他人を信頼できなかったり、被害妄想や僻みっぽく常に愚痴を言うような傾向性が強まります。
このような人は、常に幸福感が感じられません。いつも不平不満や愚痴しかでこないし、他人に対して猜疑心が強く、打算的でケチになります。
「出し惜しみ」して「施しの心」が薄いと、愛はうまく循環していきません。
身旺の方は、まず最初に自分から「与える」ことを心掛ける必要があります。出口の方が詰まっていると、愛情の「良い循環」が起こらないからです。
打算や計算ではなく、無条件に愛を他人に注いで、親切や優しさを惜しみなく与える意識が強まってくると、滞っていた第4チャクラ全体でシード→ディープ→ハイハートという3者の「愛の循環」がうまく回転し始めます。
これが習慣化して、その人の気質・性格傾向に反映されていけば、非常に優しく慈愛・博愛に深い人間性を作ることになります。これが「身旺の人間」が目指すべき一般的な方向性でしょう。
7つのチャクラを統合するのは、第4チャクラであり、その内奥にあるディープハートなのです。
最終的に「博愛」「無条件の愛」に到達することが、人間としての完成像であり、最も幸福を感じられる在り方なのでしょう。
身旺タイプは、第1~3チャクラは活性化しすぎている人の方が多いです。自信過剰でパワフルですから当然でしょう。これらのチャクラをあえて活性化する石は不要です。
ただし、激昂しやすい激情型人間は、アラゴナイト等の感情沈静化の石を使って第3チャクラの感情面を鎮めていく必要があります。その際にシトリンなどの「活性系の石」は不要です。
さらに、他人に優しく接するためのコミュニケーション能力を高めたいのであれば、第5チャクラを活性化するライトブルー系の石(ラリマーなど)を用いれば良いでしょう。
考え方が頑なすぎて価値観が偏固になりやすく、柔軟性に乏しく多角的な視点で物事を考えることが不得手な「視野が狭い人」ならば、ソーマ・チャクラや第7チャクラを活性化する紫色の石を併用しましょう。
このように、日干の五行、身旺・身弱、用神(五行)の方向性や期待される作用から考察していけば、その人にとって最も必要なパワーストーンが見えてくるかと思います。
これらのパワーストーンもうまく活用しながら、自己改善の指針をうまく実生活に落とし込んでいきましょう。