「悪神」を理解することの大切さ

用神論

四柱推命の命式分析において最も大切なことは何か?というと、多くの人は「開運の方向性」を指し示す「用神」※だと思われるでしょうが、

私のような鑑定師の目線から思うのは、「用神」を用いて何かの開運法うんぬんを行うことよりも、命式の「傾きや悪癖」=「悪神※による作用」を正しく掴むことのほうが最優先なのではないかと。

※「用神」(ようじん)= 命式の歪みや偏りを修正して中庸な状態に戻させる中和能力をもった五行や十干のこと。推命学ではこれを用いて具体的な運勢改善(開運法)を指導します。

※「悪神」(あくしん)= 命式を歪ませ偏らせる側の悪い五行や十干のこと。たいていは命式内に非常に多い五行や季節を支配する五行であることが多い。

「悪神」に流されない=「悪神」の作用をストップ(根止め)してしまうことの方が、実は優先します。

例えば、お鍋に穴が開いているとすると、どれだけ新しく水を注いでも、注ぐ先から穴からどんどん漏れていって意味がありません。まず「穴を塞ぐ」ほうが先決です。これが悪神の働きを止める(悪神への傾きをストップさせる)ということです。

「用神」を使った改善法は、言うなれば「新しい水」をどんどん注ぐ行為に近いです。なので、元あった大穴をきちんと塞いでおくという根本的な処置とセットで行わなければ、その開運効果は期待薄になります。

①「悪神」の働きを止めること、②「用神」の示す方向性で新しい努力を行うこと、この2点は「車の両輪」と同じです。左右の車輪がきちんと揃っていないと真っ直ぐ前には進みません。

「運命」は本人の内にすでにある

以前に「運命の捉え方」という記事でも書いたように、推命学でいう「運命」とは「本人とは無関係なところから(外から)飛んできた玉に当たるか当たらないか」(ツイている/ツイていない)といった外因論・偶然論ではありません。

「運ぶ」という文字があるように、自分自身が原因となって=自分の考え方・価値観・願望・情動・言動の癖が折り重なって発動することで「特定の運勢傾向」が形成されていくのです。つまり、運命は「自分自身の内にすでにある」のです。

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「とにかくお金が欲しい」「楽して稼ぎたい」「苦労・努力は回避して楽だけ求めたい」「先のことを考えて計画するなんてことは面倒だから、今さえ楽しければいい」という人生観、思考回路、願望欲求を中心にして生きているならば、そのような方向性で、その人の人生行路は形作られていきます。

「世界は自分を中心に回っている」「我が一番尊い」「自分の都合で他人を利用して何が悪いのだ」「弱者は強者に支配され搾取されてもしかたがない」という価値観、考え方、言動の癖を中心にして生きている人は、そのような発想の仕方に応じたそれなりの人生現象が展開していくことになるでしょう。

各人は、自分の人生を主導し、特定の方向に運んで(歪んで)いこうとする「傾き方」「思考回路や情動・欲求の癖」を無意識のうちに持っています。これが「運命の正体」「悪しき原因となる種子」です。

原命式において季節を支配する「月支」を中心とする「悪神」「大過する五行」がこうした歪んだ思考、偏った価値観、行き過ぎた欲心を産み出します。

「月支」の働き「大過する星」をよくよく解析すれば、その人が本音において、どうしたいと思っているのか、何を好んで追求したいと思っているのか(思考回路)が分かる、ということです。

「多すぎる五行」によって惑わされ不幸に陥る

この生まれ持った「歪み」「傾き」「悪癖」に引っ張られて、その通りに考え、思い、欲求し、言動していくことによって、特定の運命特定の現象、が引き寄せられる(砂鉄が磁石に引きつけられる)ようにして形成されていくのです。

四柱推命が教えていることは、こうした生まれつき持っている「歪み・傾き・考え方の傾向性・欲求の方向性」のままに生きることが、必ずしもその人を「幸福」にはしないという真理・事実です。

その人が「こうしたい、ああしたい、あれを手に入れさえすれば幸せになるだろう」と思っている内容・方向性と、その人が「本当に幸せになるための方向性」は、実はまったく違っていることのほうが多いのです。

「落とし穴に誘導していく」ものが「悪神」であり、「本来目指すべき良い状態」へと導いていくのが「用神」の作用です。この感覚のズレを正しく教えることも「推命学の大切な役割」です。

本人自身はこのズレに気が付いていないことが多く、自分なりに「努力」をしているつもりが「悪神」に従った行為を繰り返して傷口をどんどん広げていることのほうが多いのです。

喉が渇いて死にそうになっている旅人が、喉の渇きが癒されると思って「塩水」をガブガブと飲んでいるようなものです。

「これさえ手に入れたら幸せになる」「これが大好き」と思って追求していることが、実際には逆にその人を「不幸の落とし穴」へと誘導していく、これが多くの事例における「運命の真相」です。

各人は、命式の中に多すぎる(過多になっている)五行の星へと無意識に傾いていきます。その「悪神」を愛好して追求しようとします。

四柱推命や占星術などの生年月日による占いが「当たっている」ということは、その人がこれまでの過去ずっと「生まれ持った星の傾き、悪質、歪み」に無意識に引っ張られ、その星の誘導するままに生きてしまっている、ということを意味します。

生まれつき「赤いメガネ」を掛けて生きている人がいれば、目に映る全ての物はおのずと「赤く」見えてしまい、それが当然なのだと思って生きているでしょう。

あるいは、生まれつき「善いものが悪く見え」「価値あるものがつまらなく見え」「美しいものが醜く見える」ような偏光メガネを掛けている人には、世の中のものが全て逆転して感じられるようになるでしょう。

誰の命式においても、悪神の作用によってほぼこれと同じことが起きているのです。

「人魚姫」などで有名な童話作家アンデルセンの代表作の1つに「雪の女王」という作品があります。

その物語の冒頭は、悪魔が「すべてを混乱させる鏡」を作ったことから始まります。

その鏡に映るものは、価値があるもの、美しいもの、善いものが、そのまったく反対の、最もつまらない、醜い、悪いものに見えてしまうのです。

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『雪の女王』はディズニーの『アナと雪の女王』のモチーフにもなったお話で、200年以上も前に書かれましたが、アンデルセンの代表作の一つとして今なお世界中で親しまれています。「アナ雪」との違いや、思いがけないところに出てくる登場人物など共通点や時代背景、作者からのメッセージを、おすすめの絵本や児童書と共にまとめました。

悪魔はその鏡を持ち込んで、天界を混乱させようとするのですが、その企みが失敗して、悪魔の鏡がコナゴナに粉砕されてしまいます。しかし、その欠片が人間世界へと降り注いで落ちてしまい、すべての人間の目に刺さってしまいます。

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それ以降、人間たちは「本当に価値あるもの、美しいもの、善いもの」が分からなくなり、その反対のものばかりに目を奪われ、手に入れようとするようになった。

そして、他人の幸福を願って「まことの愛」により流される涙だけが、その悪魔の鏡のカケラを私たちの心から洗い流すことができるという設定がなされています。非常によく考えられた設定ですね。

【Kchan!韓流TV】雪の女王

(↑ そう言えばアンデルセン「雪の女王」をモチーフとして作られた韓国ドラマの傑作がありました)

私が思うに、この「雪の女王」に出てくる「悪魔の鏡の欠片」は、推命学における「悪神」の作用そのものであるなと。

命式に潜む悪神も、各人の目や心に刺さっている悪魔の鏡のカケラのように、私たちを「歪んだ偏光メガネ」さながらに無意識のうちに誘導して、人生の落とし穴や予期しない不幸へと誘導しています。

そして本人は知らず知らず、悪神を「正しい方向」「好ましい追及すべきもの」だと思い込んで生きています。

四柱推命による命式分析は、まずこの「運命の傾き」「運命の癖」を明らかにするところから始まります。

そして、知らず知らずのうちに影響されている「歪んだ偏光メガネ」(悪神の歪み)を取り去って、物事が正しく見える=「用神」に従った考え方や行動パターンへ修正していくことが大切です。

ご自身の命式を正しく分析して、この「悪神の働き」と「用神の方向性」をまずは知ってください。全てはそこから始まります。

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