「官星」(特に正官)をもって仕事や昇進の星としてありがたがるのが「ちまたの当たらない四柱推命」ですが、
職業運には様々な要素があり、業種形態も多種多様であって、単純に「官星」だけが仕事運を見るポイントなのではありません。官星以外の「食傷」「財星」「印星」もまた多様な働き方や職業への適性を示していることが多いです。
「官星」によるお仕事=会社・組織へのお勤め
「官星」が関わる仕事の領域は、組織(会社)に所属して雇用される労働形態になります。
命式内に「強い官星」が有る場合はたいてい「サラリーマン」(勤め人)として生活していく方となりやすいです。
その組織(会社)において出世昇進できるかどうか?は、日干と官殺の力量関係によって違いが生まれます。

命式内の「官星」の力量は、所属されている会社組織の規模や質を示します。
力量が大きい「官星」であれば大きくてしっかりした会社となりますが、官殺が弱く力量として貧弱な場合、あまり頼りにならない零細企業だったり、本人の実力が十分に発揮できない「ご本人にとって物足りない会社」ということになりやすい。
サラリーマンとして昇進しやすいのは、日干自身が「身中~身旺」で、命式内の「官星」も強く、この両者の力量がほぼ均衡しているような事例です。
「官星」(会社・仕事・上司)の剋(ノルマ・課題)に対して、それを遂行するバイタリティや責任能力が十分あり解決・突破していけるので、認められ出世していくでしょう。

しかし、困るのは、日干が「身弱」なのに対して「官星」の力が非常に強く、日干に対するストレートな「剋」がきつすぎるケースです。
会社からの重圧やノルマを、能力不足や力不足で本人が処理することができず、かえって会社に潰される、上司に圧迫され苛められるといった会社組織に属するがゆえの苦労が発生します。
誰もが羨むような大企業や有名企業に勤めていながら、過労死したりノイローゼになったりするのはたいていこのパターンです。
これとは反対に、日干 > 官殺 というように、日干が身旺すぎるのに対して、官殺の力量が貧弱すぎるならば、本人にとっては窮屈すぎる物足りない職場となります。
身旺すぎるために、自信過剰で必要以上に押し出しが強く、前へ前へ出すぎる傾向があり、ワンマンプレーが過ぎて、組織や上司からは厄介者扱いされがちになります。本人自身も会社に居辛くなり、最終的には「組織という枠」からドロップアウトすることになるでしょう。その後の「独立や転職」が「吉」と出るとは限りません。

「食傷」は一芸に秀でたお仕事を司る
「食傷」は「こだわり」「技能・技術」「プライド」の星であり、これが多い人は「勤め人」「サラリーマン」には基本向きません。
「食傷」と「官星」は剋の関係にあって、食傷が強すぎれば、官殺(会社・組織・上司)に反発して攻撃心を持つようになるため、サラリーマン雇用はまずもって長続きはしないでしょう。この点をもって、食傷は「失職・離職・解雇」の星とも言われるのです。

しかし、「食傷」は「技術・技能」を極める星であり、何かこだわりを発揮して一芸を極めて特殊技能を秀でさせる働きをします。
なので、食傷が多い命式は、何らかの技能やスキルを磨いて、自分の腕一本でやっていく「職人タイプ」「手に職をつける」「エンジニア」型となります。
ただし、自分なりの独自のこだわりが強く、組織内では他人の意見や上司の命令には従いません。ゆえに雇用者からすれば非常に扱いにくい人材です。
「印星」は「専門職」へのご縁を作る
印星が「用神」となる身弱の命式で、命式内に「有力な印星」があるならば、専門知識や特殊技能を身に付けたり、研究することへの関わりが深くなり、教育・研究などの職種への適性が高くなると言えます。
「財星」は「甘い誘惑」をもたらす「財の幻影」
「財星」は手に入れようとして追いかけても、どんどん遠ざかっていく「逃げ水」「蜃気楼」のような幻影作用を起しやすい星です。
楽して稼げる「甘い夢」を見させて、投機的なお金の動きを発生させる傾向があり、この財星の作用に踊らされたならば、努力しないで楽して稼ぎたいという「怠惰」「過ぎた欲望」に人を引き込む誘引力を強く発揮します。
日干が身弱にも関わらず、「財星」が多すぎる方は上記のような傾向性が顕著に現れます。
「財星」はそれ自体が「吉」の作用をして、安定した収入や資産をもたらすことはまずありません。
「財星」に踊らされて投機的に発生したお金は「淡雪」のようなものであって、入ると同時に出ていって消えてなくなるような不安定な財にすぎません。
「財星」の吉凶作用を判断するには、必ず「食傷」もしくは「官星」との連動性をよく精査しつつ、日干の強弱とのバランスによって考えるべきです。

日干が身中~身旺であり、食傷に生じられて財星がある場合は、商売ビジネスが上手で安定した収入をもたらします。
日干が身中~身旺であり、財星が官星を生じている場合は、大きな会社で栄達して安定した収入をもたらすでしょう。
ところが、日干が身弱にも関わらず「財星」ばかり重々していれば、常識的な判断ができなくなり、金銭感覚が麻痺してしまって、身に過ぎた投機やギャンブル等で借金まみれになったり、見通しや計画の甘い事業によって巨額の負債を作ったりする現象を起こしやすくなります。
最近また世間をお騒がせしている元ジャンポケの斎藤慎二や、大谷翔平さんの元通訳の水原一平氏などが「財星大過」型の身弱の典型例と言えます。
お仕事運とひとことで言っても、上記のことを全て勘案しつつ総合して吉凶判断しないといけません。
また、命式だけでなく「大運」と「年運」の影響も見ないといけません。
これら官星・食傷・財星・印星の命式内における作用を丁寧に解明できるならば、おのずと仕事運は明らかになるでしょう。




