金銭問題で失敗を起こす~水原一平の命式

命式分析例

世の中には一定数の割合で「お金の大失敗」を起こす人がいます。借金、ギャンブル依存、資金繰り悪化による倒産などですね。

その典型的な見本と言えるのが、大谷翔平氏の元通訳だった水原一平の命式です。

己日の冬月生まれ、命式の地支が「水浸し」なのが分かるでしょう。身弱で財星大過する典型例です。

ちまたの四柱推命では、通変星の「正財」があれば、資産家でお金に縁があって儲かります、などと言うのでしょう。

日干の己土から見た壬水は「正財」に当たります。(地支の亥子の蔵干には壬水がたっぷり存在しています)それは本当なのでしょうか?

本来の推命学から言うと、通変の「財星」が「良い金運」や「安定した収入」の作用をしてくれる事例のほうがむしろ稀です。

どちらかと言えば、命式に「強力な財星」が付いている場合、それはお金関係で苦労させられるか、本人自身が「お金の誘惑や執着」が強すぎて大失敗することを暗示しています。(男性の命式ならば、女性関係の誘惑・失敗の意味も含まれます)

ということは、本当の意味で「安定した収入」や「良い金運」をもたらす星は、全然別に存在することを示唆するのです。

水原氏の命式は、天干はともかく地支がとにかくお話にならないほど水星大過しています。

しかし、ポイントは目に見える「天干」には水星が透干していない点にあります。

つまり、世間や他人からは簡単に分からない仕方で、見えないところで借金まみれになる可能性をもともと示唆しています。

このように、同じ水星大過と言っても、それが天干だけに多いのか、地支だけに多いのか、によって意味する内容・事象が全く異なってきます。

「天干に出ている星」は、他人や社会からもよく目につく部分です。その人の対外的印象や社会的評価などを左右しやすいのが天干の星です。

水原氏の命式は、月柱天干に丙火が入っています。実はこの命式における「用神」の1つです。

このように、月干に取りたい用神がピッタリ入っている人は、前回の大谷翔平氏がそうだったように、社会運・対外運がスムーズになり、世に出て活躍しやすい傾向性があります。

言い換えると、この命式は非常に「お金の誘惑」が多く、借金まみれになる可能性が元来高い命式なのですが、「月干の丙火」がなまじあったせいで、他人や世間からはその実態・本質が見えにくくなります。

用神の「丙火」が先に天干で目立ってしまうため、それがカモフラージュ(隠れ蓑)となって、地支の「財星大過」の隠れた傾向性(潜在性)が見えにくい=見落とされやすいのです。

だから、大谷翔平氏も、世間の誰もが簡単に騙されて、誠実できちんとした人物だと錯覚して騙されてしまうのです。

しかし、実際の「裏の顔」は、悪神の「財星まみれ」ですから、この人の本質(内的性質)はギャンブル依存症で借金体質です。世間からは見えないところで、膨大な借金が隠れているのです。

このように「天干の星」と「地支の星」では厳密には働き方が大きく異なります。

己土にとって「壬水の財星」は自分を押し流す洪水の星(=危険な星)です。この財星が溢れて洪水となった時には、自分の生活基盤や社会生命をすべて一気に失う形となります。

次の大運は「辛巳運」です。命式唯一の用神である丙火が、辛金によって干合され合去されます。前半5年で完全に社会生命が絶たれるでしょうが、後半5年はわずかに再建の足掛かりが見える可能性があります。

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