お笑い芸人ジャングルポケットの斎藤慎二さんの命式について、オンライン受講生より質問がありましたので少しだけ載せておきましょう。
出生時刻が不明ということで、年月日の三柱だけでは、なぜ今回のような女性スキャンダルを起こしているのかがイマイチ分からない命式です。
戌月や辰月といった雑気月は、皆さんまだまだ判断が難しいようですね。
この命式は時柱がどのような干支であったとしても「身旺」には絶対なりません。(庚子や壬子の時柱だけがギリギリ身中と言えるかどうかです)
それさえ分かっていれば、なぜ今の大運(甲寅)で問題行動が露見し、社会的生命を失うことになったのかはわりと簡単に推測できます。
天干にいくら金水の五行が並んでいるように見えても、それらは見かけだけでどこにも根を持たず、また日干自身も無根身弱です。本質的にこの命式は「身弱」なのです。
しかし、大運最初の33才までは北方運・亥子丑の巡っていて30年間だけは「支え」ができて身中以上となってみせた=期間限定で「運勢の窓」が開いていた命式であると考えます。
また社会運を示す位置に1つだけ用神が入っていたこともあり、その期間だけは運勢が開けやすかったのでしょう。しかし、34才以降になると通根の作用が失われ、極端な身弱に転じます。30年だけ限定で開いていた運勢の窓が急激に閉じられたのです。
大運後半(39才)の寅運に入れば「午寅戌」が揃って火局成立し「財星の悪神」が炎上します。
大運の星の作用は、本人自身の「衝動的な行動」や「身から出た錆」型の自滅的行為を招かせるように働き、それがさらに財星(女性・金銭問題)の悪神を炎上させます。(このように同じ大運でも天干の星から地支の星への前後関係や連携プレーを1つ1つ丁寧に読んでください)
週刊誌等によると、女性問題だけでなくギャンブル依存症や多額の借金があったようですから、おそらく時柱にある星は上のようなパターンではないかと想定します。
この命式・大運の特徴は、真の用神が機能しない(力量不足)という点にあります。大運で日干が通根しただけでは必ずしも問題の解決とはならないのです。
日干の通根とは「別種の星」こそが真の用神であり、この命式はほぼ同時に「2種類の星」を合計4つ使わなければ用神完備とはなりません。
どのように足りない用神の星を補って、本人がどのような方向性で努力をするべきだったのか?オンライン受講生の皆さんは正しくお分かりでしょうか?