1つ1つの鉱石の作用を説明する前に、パワーストーン全体に言えることとして、
パワーストーンってどういう働き・作用をするのか?という基本的なことを書いておきましょう。
街の小売店で売られている石は約50~100種類
パワーストーンとして流通していて日本で入手可能な鉱石は全部で200~300種類ぐらいあるのではないでしょうか。その中には誰もが知っている超メジャーな石もあれば、石好きの人ですら名前を知らないようなマイナーな石もあります。

比較的名前がよく知られていてストーンマーケット等の街の小売店でも売られているメジャーどころの石がおよそ50~60種類ほど。パワーストーン市場全体の売上額の約90%はこれらの石だろうと思います。
ちまたで「誕生石」と言われているような石は比較的よく知られている認知度が高いパワーストーンです。ダイヤモンド、エメラルド、ルビー、サファイアの4大ジュエリーをはじめ、アクアマリンやガーネットやアメジストといったあたりの石は聞いたことはある石でしょう。
日本で出版されているパワーストーンの解説本も、上のような約50~60種類のメジャーどころの石に、約40種ほどのマイナーな石を足して全部で100種類ぐらいの内容で出版している本が大半だと思います。
活性・沈静・浄化・クリアリング・センタリング
300種類もあるパワーストーンですが、それらの効果・作用はざっくり大きく分ければ5つです。
・どこかのチャクラを「活性する」か「沈静・抑制・癒す」かという効果のベクトルがまず1つ
・主要チャクラ間のエネルギーの凸凹=バランスの悪さを、全体的に「統制」し「中心軸」を通すことでセンタリングする効果
・エーテル体など微細体を流れる霊的エネルギーの淀みをクリアリングする効果
・空間を含めた周囲(磁場)を浄化する作用(=水晶の本質)
チャクラを活性化したり沈静化したりする
一番メインとなる効果が1つ目の「活性」か「沈静」かという作用です。
だいたいどの石も「特定の決まったチャクラ」に対して(複数のチャクラに同時に働き掛ける石も多いですが)、強いエネルギー共鳴を与えることで「活性化」します。
例えば、2チャクラが弱っている人がサンストーンを身に着けると 2チャクラが刺激・活性・強化(底上げ)されます。

前回書いたように0チャクラが不活性で全くグラウンディングができてない人は、ブラックトルマリンやエジリン輝石を使って、まず最初に「0チャクラ」を活性・刺激していくことから始めないといけません。
このような使い方が最も「理に適ったパワーストーンの正しい使い方」です。自分の弱いチャクラの部分を選択的に活性して強めてくれる石を特定して使うということです。

このように、多くの鉱石は人体上のどこか「特定のチャクラを強く活性化する」ように働きます。ここで鍵となるのが、各チャクラと7色光線の結びつきです。
大まかに言って、赤い色の石は 1チャクラに働き掛けやすく、オレンジ色の石は2チャクラに、黄色やゴールドカラーの石は3チャクラに、緑色の石は4チャクラに(ピンク色はハートシードもしくはハイ4)、ライトブルーの石は5チャクラ、濃いブルーや藍色は6チャクラに、紫色はハイ6(ソーマのチャクラ)に働き掛ける傾向が強いです。色とチャクラの関係性はそれだけ密接だということですね。

しかし、例外もけっこう多くあります。石の色に反して全然違うチャクラに特化して働く石もチラホラです。
例えば、スキャポライト(柱石)という黒~褐色系の石があります。イエローやパープルなどの色違いもありますが希少性が高く非常に高価なため、パワーストーンとして流通しているのは茶褐色や黒っぽいスキャポライトが中心です。
黒~褐色系なので主に0チャクラ(グラウンディング作用)に働くのかと想像しますが、実際は0チャクラにはほぼ働かず、ハイ4(高次の心臓)と6チャクラ以上に強く共鳴します。

他では、マグネサイト(ハウライトの名称で流通している)という白っぽい石がありますが、これは色に全く反して、0チャクラ(グラウンディング)と3チャクラ(太陽神経叢)を活性化します。

このような例外も結構多いので、石の色だけでは判断が難しいところがあります。いずれ1つ1つの鉱石についても詳細な記事を書いていく予定です。
さて、弱っているチャクラを強めるのが「活性」ですが、そうではなくて「沈静化」したり「癒し」たり落ち着かせて「制動」する方向で働く石もあります。

例えば、アラゴナイトという黄色い石がありますが、これは3チャクラ(太陽神経叢)を活性するのではなく、むしろ沈静化して癒すことで落ち着かせる作用が中心です。活性する石ではありません。
このように、石によっては「癒し・沈静化・ヒーリング的な働き」に特化している石もあります。
特定のチャクラが過剰に働いて暴走している場合は、このような沈静化・制動系の石を使ってそのチャクラを抑制して落ち着かせます。
このように、似たような色の石であったとしても、片方は活性系で、片方はヒーリング系という作用のベクトルがまったく逆向きであることがありえます。
そして、パワーストーンの組み合わせで、最も注意しないといけない大原則が、同一チャクラを「活性する石」と「抑制する石」は一緒にして使ってはいけないということです。
というのも、片方ではアクセルを吹かして強めているのに、片方でブレーキを強く踏んで抑えて制動しているわけで、かえってそのチャクラのエネルギー系統に「大きな混乱を与える」ことになります。

例えば、先ほどのアラゴナイトは3チャクラを沈静化してヒーリングする石ですが、一方でシトリン(黄水晶)やイエローカルサイト、ヘリオドール等は3チャクラを活性する石です。
これらをブレスレット等に混ぜて一緒に使用してはいけないのですが、残念ながら日本のパワーストーン業界でこうした大原則を知っている人はほとんどいません。
また、一言で「強める・活性化する」と言っても、石によってどのぐらいの強さとスピードで活性化するのか?という質的な違いがあります。
強烈に速攻で強めるのか、緩やかに時間を掛けて整えていくのか、微弱な刺激をほんのり加えることで活性に向けてスイッチを入れるように作用するのか、一言で「活性する」と言っても働き方には多くのバリエーションがあるようです。
なので、同じチャクラに働き掛けて活性化する石が複数ある場合は、その人のチャクラの現在の状態や改善のために最も適した波動の石を探すことが必要となってきます。
主要7チャクラ間の凸凹を統制して中心軸を保つ
上記のように、多くのパワーストーンの基本的な働き方は各チャクラの「活性化or沈静化」です。
しかし、石によってはそれら(活性・沈静)とは「全く違う別の作用」を併せ持っている石があります。

例えば、その1つがセンタリング機能です。
主要7チャクラ間のエネルギーの大小・偏り・凸凹に由来するアンバランスを制御し、脊柱(スシュムナー)に沿って中心軸を形成することで、全体のエネルギーバランスを統制する働きをしてくれるような石が幾つか存在しています。

誰しも7つの主要チャクラには強いところ(過剰活性)と弱いところ(マイナス活性)があり、この大小の凸凹によって全体のエネルギーバランスが崩れてグラグラしている人が多いのですが、
センタリング作用を持った石は、全体のエネルギーをコントロールして中心軸に寄せてグラつかないように一本筋を通すような働きをします。
背筋がシャキっと通ったように「意識が明瞭」となり、本人が何をしたいのか自分の「意志」が明確化してブレなくなります。結果として安定感が増して、現実の問題解決に向かいやすくなります。

0チャクラのグラウンディング作用を強化する石や、3チャクラ(太陽神経叢=丹田)を強める石は、同時にセンタリング作用を伴っている石も多いです。

それは「起き上がりこぼし」を連想すれば分かるでしょう。土台や下部がどっしりして重心が定まっていると全体のバランスが整って安定しやすいのです。
地に足を付けなさい、丹田(腹)に力を入れなさい、と昔から言われていることはほぼ間違っていないわけですね。
また、飛び飛びに複数のチャクラを活性する石の中にも、結果として中心軸を強めてセンタリングしてくれる石があります。先ほどのスキャポライト(柱石)もそうした石の1つです。
「浄化力」に抜きん出たクリスタル
さて、色の付いたパワーストーンと全く質的に異なる働きをする石が「無色透明の水晶」です。
無色透明のクリスタルは、他のパワーストーンとは全く働きが異なる別格の存在です。
「水晶」には大きく分けて4つの特筆すべき機能があります。
・エネルギーを全体的に高める(能動)
・受信感度を高める(受動)
・空間と磁場を「浄化」する
・内包した他の鉱物のエネルギーを増幅する
水晶については別記事でも詳しく書く予定ですが、水晶の働きは上の4点に集約できます。
他の色の付いたパワーストーンと違って、水晶はどこか特定のチャクラを活性するわけではありません。
全身に作用して、その人のエネルギー(気)全体を底上げするように働きます。
(ただし、鉱物イオンが混入して色が付いた水晶は別です。黄色のシトリン、紫のアメジスト、黒のモリオンなどは、水晶本来の浄化力は持ちながらも、各々が「特定のチャクラ」に強く作用します)

むしろ、水晶に関して最も注目すべきなのは「空間浄化力の高さ」です。
原石やクラスターなどの「結晶構造」と「ポイント構造」(先端)を持った水晶は、置かれた周辺の磁場・空間のエネルギーを浄化する作用が強いです。これは他のパワーストーンには見られない「水晶だけの作用」です。
なので、透明な水晶の使い方は、アクセサリーとして身に着けるというよりも、大きな原石クラスターや六角柱の水晶を、玄関、水回り(風呂・キッチン・トイレ)、リビングなどに設置して、空間全体の淀んだ気やマイナスエネルギーを浄化してもらうという使い方が最適ではないかと思います。

特に「玄関」が最重要です。中国風水においても、住居の「気」の出入り口は「玄関」ですから非常に重視します。
目安としては、玄関に500g以上の質量(できれば1㎏以上の重さ)のある水晶原石クラスターもしくは六角柱を置いて下さい。
外で疲れてマイナスのエネルギーをもらって帰宅したとしても、玄関の水晶クラスターが悪い気をフィルタリングしてくれて良い気だけを中に通すように働きます。厄を落として、家の運気を高めるという効果があります。

小さな粒の水晶さざれ石では、結晶構造が大きく損なわれているため、大した浄化力はありません。さざれ石を浄化用に使うのであれば、せめて粒の大きさが10㎜近い大きさのLLサイズのさざれ石でないと効果は期待薄です。
しっかりとした大きさと質量があり、結晶構造が強固で、下部から淀んだエネルギーを吸い込み、スパイラル構造の結晶体を通過することで歪んだ気が整えられ、先端(ポイント)からは浄化されたエネルギーとして放射されるという「エネルギー濾過&循環の流れ」は、透明な水晶の原石クラスターや六角柱だけに見られる作用です。
パワーストーンのブレスレットを水晶クラスターの上に置いて浄化する方法は、このエネルギー循環の原理を応用しているのです。